今回ご紹介する「イエスマン イエスは人生のパスワード」は本当に元気になれる作品です!楽しい気分になりたい時に選んで間違え無し。エネルギッシュで、クヨクヨした気分も吹っ飛びます。

原作者はイギリスで大人気のプロデューサー
2009年3月20日に日本公開された「イエスマン イエスは人生のパスワード」は、ダニー・ウォレスという英国BBC放送のプロデューサーが執筆した「Yes Man」と言う本が原作。

彼はプロデューサーや作家であり、コメディアンでもあります。そんな才能豊かな彼が実践した、日常のあらゆる選択で「Yes」を選ぶ生活。その体験談を本にしたのが「Yes Man」です。
「僕は長い間いろんな事に ”No” と言い続けていた。ただテレビを見るだけで幸せだったんだ。友人に飲もうと誘われても 「無理だ、ちょっと野暮用があって」と断ってThe Weakest Link(イギリスのクイズ番組)を見ていた。改善すべき習慣だったよ。そして見知らぬ人が僕に 「君はもっと”Yes”と言うべきだ、それは心を動かす。」と言ったんだ。これは世界一のアドバイスだった。チャンスを掴めるって意味なんだ。もし君が “Yes” と言えば全てを変えられる。もし君が “No” と言えばいつまでも何も変わらない。みんなもっと “Yes” と言うべきだよ。でも全てに言わなくて良い、それか最終的に破産しちゃう様な事にも。」 Belfast Telegraphより抜粋
彼はあらゆる事に “Yes” を言い続けて人生が変わったと言います。普段なら行かない様な変わった名前のバンドのギグにも “Yes” のせいで行く事になり、そこで素晴らしい恋人と出会ったのです。まさに映画の中のアリソンとカールは、この素敵な出会いを元に描かれています。
Story
主人公のカールは、離婚を引きずるしがない銀行員です。日常生活や職場での誘いには全て “No”。元妻には新しい彼氏ができているのに、自分には恋人も無し。加えて職場での昇進も無く、気分は落ち込むばかり。そんな時、知人から “Yes Man” のセミナーに誘われます。孤独死の不安を感じたカールは、セミナーを訪れる事に。そこで伝道師のテレンスに、今後全ての選択に “Yes” と答える様無理に誓いを立てさせられます。そしてこの誓いが、彼の人生を大きく変えるのです。カールは誓いに従い、日常でも職場でも “Yes” を連発。カールの日常はエキサイティングなものに変わってゆきます。そしてカールは、個性的で自分らしく人生を楽しむ女性、アリソンと出会のです。
Cast
監督 | ペイトン・リード |
カール・アレン | ジム・キャリー |
アリソン | ズーイー・デシャネル |
ピーター | ブラッドリー・クーパー |
ルーニー | ダニー・マスターソン |
ノーマン | リス・ダービー |
テレンス・バンドリー | テレンス・スタンプ |
ニック | ジョン・マイケル・ヒギンズ |
↓以下の項目はネタバレを含む考察と感想になりますのでご注意ください。↓
カールの冴えない毎日
まず映画は、主人公カールの着メロ、Journeyの『Separate Ways』が流れて始まります。カールはレンタルビデオ屋で、友人ピーターの飲みに行こうという誘いの電話を受け断っていました。見かねたピーターはカールを迎えに行き、バーへ連れ出します。

そしてそこでピーターは、恋人のルーシーとの婚約を報告し、カールを婚約パーティーに誘うのです。しかし、3年前の離婚をいまだ引きずるポールは浮かない顔。加えて不運にも、バーには元妻ステファニーが新しい恋人と来ていました。鉢合わせしないように帰ろうとするも、話しかけられて気まずい雰囲気に。

この帰り際にカールがすっ転ぶのですが、その転びっぷりがジム・キャリーらしくて最高!
そしてシーンは退屈なカールの日常へ。塞ぎ込んだ彼は、ギグの呼び込みやパーティーの誘いなど、出会うこと全てにNo。おまけに浮上していた昇進も無くなり、気分は落ち込むばかり。彼は銀行で融資を担当していますが、そこでもほとんどのお客の申請を却下。しかし、そんなカールに転機が訪れます。昼休みに銀行の前でランチを食べていると、知人のニックがやって来て、カールを “Yes Man” のセミナーに誘うのです。ニックはYes Manになったおかげで、エキサイティングな日々を送っていました。ポールはもちろん乗り気でなく、パンフレットだけ受け取ります。

そしてその晩、いつものように家でテレビを見ていたカール。そこに怒ったピーターがやって来ました。なんとその晩は、ピーターの婚約パーティーだったのです。パーティーをすっぽかされたピーターは、いつまでも塞ぎ込んだカールに「一生孤独だぞ!」と怒鳴り、帰ってしまいます。落ち込んだカールはその後、孤独死をしても友人達に気にも留められない、という悪夢を見ます。

死顔が変顔すぎる…ジム・キャリー節全開…!

流石に不安になったカールは、塞ぎこむ自分を変えようとYes Manのセミナーに参加。そこでYes” の伝道師テレンスに「1度このビルを出たら、出会う全ての選択に “Yes” と答える。それがどんな選択であっても。」という、とんでもない誓いを強制的に立てさせられてしまいます。

この時テレンスは、舞台に呼んでも来ようとしないカールのもとへ、自ら向かうのですが、走りながら「 If the molehill won’t come to Terrence… Terrence will come to the molehill !」と言います。字幕だと「来ないなら、こちらが行こうホトトギス」となっていますが、直訳は「もぐら塚がテレンスのもとへ来ないなら、テレンスがもぐら塚に行くまでだ」となります。molehillは「もぐら塚」の他にも「些細な事」を意味する単語なので、ここに深い意味は無いかもしれませんが、そこをあえてホトトギスと訳したのが語呂も良くて面白いですね。

そしてセミナー後、帰ろうと車に向かうと、早速ホームレスの男からエリジアン公園まで乗せてくれ、と頼まれました。カールは渋々 “Yes” と答え、彼を車に乗せます。その上その男は図々しくも、カールの携帯電話をバッテリー切れまで使い、所持金も全て持って行ってしまいました。やっと男を車から下ろして帰ろうとすると、なんと車はガス欠に…。携帯がバッテリー切れで助けも呼べず、カールは歩いて近くのガススタンドへ。踏んだり蹴ったりで苛立つカールでしたが、ここで素敵な女性に出会います。
個性的なヒロインの登場でYesの虜
愚痴を垂れながらタンクに給油していると、1人の女性が原付に乗ってやって来ました。そして事情を聞いた彼女は、カールを車まで送ってくれると言うのです。カールを乗せて原付を運転しながら、自撮りをしたり、無茶な運転をしたり、とかなりぶっ飛んだ彼女。おまけにカールがこぼした「キスしてくれたらもっと最高。」の一言に応えてキスまでしてくれました。


アリソンを演じるのは私も大好きなズーイー・デシャネル。『(500)日のサマー』や『New Girl』などに出演している個性的でキュートな女優さんです。本当にユニークな女の子を演じるのが上手…!She&Himと言うレトロで素敵なユニットを組んで音楽活動もしているので、気になる方は是非チェックしてみて下さいね!

そんな彼女のおかげでカールはすっかり “Yes” の虜。早速翌日の上司からの休日出勤のお願いにも”Yes”。やってきたお客の融資依頼にも”Yes”。するとカールの働きを見た上司のノーマンが、昇給してくれると言い出します。良いことが次々に起こり、カールはどんどん “Yes” を連発していきます。


この時来たお客のおばさんは、セレブの似顔絵ケーキをつくる商売の融資依頼だったのですが、結構面白いですよね。このケーキはボノだって…。
そしてカールは、今まで断り続けていた友人達との飲み会にも参加。ダンスしたり酔ってバーの客と喧嘩したり、今までにない程カールの日常はエキサイティングなものに。誓いを破れない真面目なカールは、どんどん突っ走っていきます。

バーのシーンでカールがダンスダンスレボリューションをやるのですが、その選曲が日本の曲TERRAの『Flowers』です。YouTubeで見てみると、コメント欄にイエスマンを見て聞きにきた外国人がいっぱいいて面白い。
加えてギター、飛行機の操縦、韓国語を習い始め、勧誘や広告、ずっと断っていた上司のパーティーの誘いにまで “Yes” 。上司のノーマンは大喜び。


はしゃぐ上司に合わせて、少々やり過ぎた変顔をするカールが最高です…。
そんな時、路上で受け取ったチラシに導かれ、彼はとあるギグへ足を運びます。そしてそこで、あのクールな彼女に再会するのです!
自分らしく人生を楽しむアリソン
彼女は友人とミュンヒハウゼン症候群(Munchausen By Proxy)と言うバンドを組んでいました。カールは彼女との突然の再会に唖然。


バンドはとにかく個性的で最高。衣装や設定が前衛的だし、歌詞や楽曲も強烈◎ イエスマンのDVDを買うと、彼女達のドキュメンタリーも特典映像として付いて来ますよ!また、ズーイーのバンドメンバーとして出演している3人の女性は、Von Ivaと言うサンフランシスコのガールズバンド。どうりで貫禄がある訳ですね。
彼女と再会を果たしたカールは彼女に興味津々。話してみると彼女はバンドの他にも、走りながら写真を撮るジョギングフォトのインストラクターをしたり、絵を書いたり、ボランティアに参加したり…人生を自分らしく、自由に楽しむ素敵な女性でした。そんな彼女の名前はアリソン。

そしてアリソンは、カールを自分が開いているジョギングフォトのクラスに誘います。カールはもちろん”Yes”。翌朝6時にグリフィス天文台で会う約束をしたので、その晩カールは早く眠ろうとしますが、ルーニーからクラブでオールしようと誘われてしまいます。その答えも、もちろん”Yes”。カールは一睡もせずにクラブで遊び、そのままアリソンのジョギングフォトに参加。レッドブルでハイになったカールは無茶苦茶に走り、途中で気絶してしまいます。

アリソンは予測不能なカールに惹かれていき、カールも彼女の虜に。そんな時、カールはピーターから、ブライダルシャワーの幹事を任されます。
アリソンとの楽しい日々
アリソンとカールはすっかり意気投合。カールの上司ノーマンが開いた、ハリーポッターのパーティーに2人で参加します。


お店に子供用コスチュームしか残っておらず、ピチピチな2人がキュート!それにしてもパーティーは、ハリーポッター好きがときめく雰囲気ですね。ノーマンはロンのコスプレをしていたのですが、結構似合ってて個人的には好き!

パーティの後、2人は閉まっているハリウッドボウルに忍び込み、ロマンチックな一時を過ごします。カールがステージでThe Beatles の『Can’t Buy Me Love』を歌うシーンも魅力的。
その時カールは、バンドや写真で有名になりたくないのか、とアリソンに尋ね、彼女は素敵なセリフで答えます。
「The world’s a playground. You know that you’re the kid, but somewhere along the way, everyone forgets it.」
「世界は遊び場。みんな子供の頃は知っているのに、成長する途中で忘れちゃうの。」

彼女は他人の評価など気にせず、自分らしく世界で遊ぶことを忘れない、素敵な大人なのです。人生を楽しむコツが詰まった素敵なセリフですね。
Yesで培った能力が開花
翌朝、カールのデスクには融資申請のお客で長蛇の列が。どんどん融資を連発するカールの噂を聞きつけて、様々な人が銀行に押しかけていたのです。そこには以前クラブで友人になった、男性看護婦のリーも来ており、ドゥカティの購入金額の融資を申請しました。カールは上機嫌で対応するも、融資の連発で、幹部から呼び出されてしまいます。カールはリーの融資を許可を最後に、腹を括りました。しかしそこで待ち受けていたのは、なんと昇進の話。カールの小額融資の連発が上々の成績を残し、上司に評価されたのです。

そしてピーターの婚約者ルーシーのブライダルシャワーの幹事となったカールは、ルーシーとブライダル店を訪れます。しかし、そこの韓国人女性店員の態度が最悪。ルーシーは店を変えようとしますが、カールは学んだ韓国語を駆使して彼女と打ち解け、悪かった雰囲気を一変させます。これにはルーシーもビックリ。すると突然、近くのビルから男が飛び降り自殺しようとして、あたりは騒然。警察が間に合わないと知ったカールは、その男の説得を試みますがなかなか上手くいかず。そして男の部屋にあったギターで弾き語りをし、男に自殺を止める様訴えかけ、見事成功。

Yesで習い始めたことが、一気に役立った!

“Yes” のおかげで培った能力が回収される面白いシーンです。また、ここでカールが歌ったのはThird Eye Blindの『Jumper』と言う曲。歌詞も追い詰められた友人に向けられたメッセージの様に優しいです。
I wish you would step back from that ledge, my friend, You could cut ties with all the lies that you’ve been living in, And if you do not want to see me again, I would understand
そんな窓辺から戻って来いよ、友達だろ 君を縛っている嘘とも縁を切れるはずさ それにもし君が僕に2度と会いたくなくても 君を解ってあげられる
むやみやたらな”Yes” の逆襲
それからアリソンとカールはアドリブ旅行を計画。無計画に空港へ行き、乗れる飛行機のチケットを買う、と言うぶっ飛んだ2人らしい遊びです。

この時、カールがアリソンを片腕でヒョイっと持ち上げて「機内持ち込みで」と言うのですが、可愛くてキュン…!

2人はたまたま空席のあったリンカーン行きの飛行機に搭乗。2人は電話博物館へ行ったり、射撃をしたりと、小旅行を楽しみます。アリソンはカールをすっかり気に入り、一緒に暮らそうと持ちかけます。カールは 少し早い展開の戸惑うも、誓いに従って “Yes” と答えます。

しかし帰りの空港で事件が勃発。急に韓国語や飛行機の操縦を習ったり、リンカーンを訪れたりしたカールを警察がテロリストではないかと怪しみ、事情聴取を受けるはめに。カールはピーターを弁護士として呼び、自分の “Yes” の誓いについて洗いざらい説明してもらい、容疑を晴らします。しかし何も知らなかったアリソンは、それを聞いて大困惑。自分への気持ちや、楽しかった時間、出会いすらも誓いによるもので、カールの本心では無いのかもしれない、と思いカールの元を去ってしまいます。
誓いを破って災難だらけ
カールはアリソンから同棲を持ちかけられ時に、”Yes”と言うのを戸惑ったせいで不幸が起きたと信じ込みます。それからカールはアリソンに連絡をし続けますが、彼女は完全無視。ライブを見に行っても、橋から飛び降りろと言われる始末。カールは馬鹿真面目に橋からバンジージャンプをします。

このシーンはジムが実際にバンジーして撮影しているのですが、万が一を考慮して1番最後に撮したそう。万が一って…。

おまけに働いていた銀行の支店が閉鎖となり、カールは幹部から、ノーマンに解雇を伝えるように言われてしまいます。不幸が立て続けに起こり忙しかったカールは、ルーシーのブライダルシャワーをすっかり失念。慌ててサプライズパーティーを開催し、こと無きを得ます。

カールはパーティー中にもアリソンに電話をし続けますが、彼女は全くの無視。カールが落ち込みながら帰宅すると、突然電話が鳴ります。カールはアリソンかと期待して電話に出ると、相手は元妻のステファニー。彼女は新しい恋人と上手くいかず、カールに電話をかけて来たのです。

ステファニーのもとへ行くと、彼女はカールにキスをしながら、今夜は一緒に過ごそうと持ちかけます。カールは誓いがあるので返事に迷うも、アリソンを愛しているのでNoと返答。すると帰り道で、エレベーターが止まったり、車がレッカーされたりと災難続き。カールは誓いを破ったせいだと怯え、誓いを取り消してもらおうと、テレンスの車で彼を待ち伏せしました。何も知らずに車に乗ったテレンスは、隠れていたカールに驚き、車を急発進。2人共々事故に遭って病院送りに…。
本当の “Yes” を取り戻す!
病院で意識を取り戻したカールは、隣のベットにいたテレンスに、誓いの取り消しを懇願。するとテレンスは「そんなものは最初からない!咄嗟に言っただけだ!」と言い放ちます。「じゃあ全ての “Yes” はでたらめなの?」と困惑するカールにテレンスは、全てに “Yes” と答えるのは自分自身の心を開く手助けになるからだ、と語りました。「そうしているうちに、義務や誓いのためではなく心から望む “Yes” を、君は言える様になるんだ」そう言うテレンスに納得したカールは、自分を取り戻しました。

そして幸運にも、時刻は朝の5時40分。カールはアリソンのジョギングフォトのクラスへ向かいます。その時カールは車が無かったので、偶然居合わせた友人の男性看護婦リーに、ドゥカティを借ります。

以前カールの融資におかげで、リーはドゥカティを購入。カールはそのおかげで助かりましたね。そしてこのシーンがまた傑作!病院着に下着も付けず、バイクに跨がる姿には流石コメディの帝王と言った面白さがあります!ちなみにこのドゥカティを映画に出そうと言う案は、ジムが自ら提案したそう。

人生は確かに変わった!
アリソンのジョギングフォトに、カールはドゥカティで乱入。そして第一声に「君にただ伝えたかったんだ、君とは一緒に暮らせない。」と言います。ロマンティックな言葉ではありませんが、イエスマンとしてでなく、カールとしてアリソンへ向き合うために必要な言葉だったのです。呆れて走り去るアリソンを追いかけてカールは「でも君と一緒にいたい!」と心から伝えます。あなたが分からない!と嫌がるアリソンに彼はどんどん心を開いていきます。
「でもこうしていなかったら君と出会う事はなかったんだ!だって昔の僕は自分を、誰かに向き合うのに十分な人間だと思えなかった。物事に “Yes” と言って誰かと関われば、遅かれ早かれ、僕がつまらない奴だって気づかれると思ったんだ。誰かと分かち合えるものなんて持っていないと思ってた。でも今やっと分かった、すごく沢山のものを持ってるって。そしてそれを君と分かち合いたい。もし君と普通に出会っていたら、僕は君を誘う事は無かったと思うよ。君は僕と正反対だから。色んなことに挑戦して、友達もいて、バンドで歌って、人生を謳歌してる。君は何も恐れていないんだ。」

カールの溢れ出すアリソンへの憧れと、愛の詰まった最高のセリフです。それに対しアリソンは「怖いものはたくさんある」と答え、カールは「僕もだよ、だから一緒に怖がろう」と素敵な一言を言います。アリソンは「多分ね(Maybe)」と、答えYesとは言わずにカールの思いを受け入れました。

この一言が最高…!私はこの、カールが自分をさらけ出して、アリソンに向き合うシーンが大好き。ちなみにこのジョギングフォトで走っているグリフィス天文台は、ロサンゼルスにあります。いろんな映画のロケ地として使わている美しい天文台なので、ロスに行ったら是非見てみたい場所です◎

オチはカールの仕返し
最高の恋人を手に入れ、人間関係も良好になり、苦労はしたものの確かに人生が変わったカール。しかしカールはテレンスにささやかな仕返しをします。テレンスがいつもの様にセミナー会場に入ると、観客が全員が何故か全裸。カールは彼らがイエスマンなのを利用し、彼らの洋服を残らず回収し、全部ボランティア団体に寄付したのです。

いくら “Yes” が人生を変える素晴らしい言葉だとしても、全てに無理矢理 “Yes” と答える事は、日本でネガティヴな意味で使われる「イエスマン」と変わりませんよね。自分の心に背いてまで “Yes” を貫くのはちょっと愚かだな…と思える奇抜で滑稽なラストですね!


あと余談だけど、洋服寄付する時のトラックに乗っているズーイーの服装がすごく可愛い!ざっくりした三つ編みにオーバーオール、すごく似合ってる!

そしてエンディングテーマはアリソンのバンド、ミュンヒハウゼン症候群の「 Yes Man」です。最高な曲に乗ってアリソンとカールの次なる挑戦も見れるので、最後まで見る事をおすすめします!
おわりに
笑いたい時には、是非この映画を思い出していただきたい限り!元気を出したい時、ちょっと落ち込んだ時、この映画は笑わせてくれるだけでなく、人生を楽しむ勇気やコツを教えてくれます。息詰まったらいろんな扉を開けてみる、その扉のパスワードが “Yes” なのです。もちろんカールの様にむやみやたらに使うのはお勧めできませんが、いつもより少し多く “Yes” と言うだけでも、人生は変えられます。心から望む事に、色んな不安やしがらみのせいで “Yes” と言えない私の背中を、見返す度に押してくれる最高の作品なので、心からお勧めします◎ 自分らしく人生を楽しんでみましょう!

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